我慢の限界を迎える前に

「熟年離婚」という言葉も、もはや珍しいものではなくなった。
これは、女性の社会進出が背景にあるとも思われるが、昔のような「男性は仕事、女性は家庭」といった価値観に、我慢の限界が来ているのだ。女性の社会進出により、共働きの世帯も多くなってはいるものの、「家の事は女性の仕事」という価値観もいまだに根強くあるようだ。それは、男性に比べて細やかな気配りが出来るためか、子育てに関しても、家事に関しても、負担の多くは女性にかかってくる。家事を分担している若い夫婦であっても、その負担率は明白であろう。家事や育児に積極的な男性は増えたとはいえ、まだまだ、その価値観は根強い。
とはいえ、このまま我慢を続けていることが、良いこととは思えない。まず、大切なことは夫婦の話し合いであろう。家事の分担や子供の事、自分の負担がどれだけであるかを明確にして、その負担率の不平等さをきちんと伝えるべきである。実際に、あらゆるサインを出してみても、夫が全く気付かないというケースは少なくない。
忘れてはならないのが、そこにきちんと夫に対して愛情を持っていることである。もし、その愛情を欠いてしまっている状況であっても、愛情表現をすることで、夫の対応はだいぶ変わったものになるだろう。現状打破には、非常に重要なポイントになるだろう。夫に対して、愛情を示すことなく行われる話し合いは、衝突を激しくする可能性がある。夫の立場や夫の気持ち、全てを考慮した状態で話をすることで、より良い結果を得られるであろう。今後、我慢を蓄積させて爆発してしまわないように気をつけておく方がいいだろう。